奈良・新大宮ぽこあぽこピアノ教室です。
発表会前に手が固まる、レッスン中にじっと下を向いてしまう。
今日はそんな生徒さんの様子を、神経科学の視点から読み解いてみます。
ポリヴェーガル理論とは?
アメリカの神経科学者ステファン・ポージェス博士が提唱した、自律神経系に関する理論です。
私たちの自律神経系には大きく3つの状態があるとされています。
1、安全で人とつながっていると感じられる「腹側迷走神経系」が優位な状態、
2、危険を感じて闘うか逃げるかに備える「交感神経系」が優位な状態、
3、そしてそれでも対処しきれないときに動きや感情を”シャットダウン”させる「背側迷走神経系」が優位な状態です。
そして、さらに重要なのが「ニューロセプション」という概念です。
これは、頭で考えるより先に、身体が無意識のうちに「ここは安全か、危険か」を探知している、
という働きを指します。
生徒さんが緊張で指が動かなくなったり、表情が固くなったりするのは、
意思の弱さでも、練習不足だけが原因でもなく、
神経系が「今は安全と感じられていない」と判断しているサインなのです。
難しそうに思う話ですが、考えてみてください
私たちは「動物」です。
危険が迫っていると感じた時・・・動きが一瞬止まると思いませんか?
無防備な時(ご飯を食べる時・眠る時)でも外からの攻撃に備えて耳を立てる・・・
そんな「動物」たちをテレビで観たりしますよね。
そんな能力が私たちにも残っていると考えたら、頷けますよね?
私が全国のセミナーやコラムで指導者の方々から受けるご相談の中にも、
「発表会前になると急にやる気を失っているように見える生徒がいる」
「レッスン中に固まってしまい、何を聞いても反応が薄い」といったご相談を受けることがあります。
多くの先生方が「性格の問題」「練習不足」と捉えがちなこうした様子も、
ポリヴェーガル理論の視点で見ると、まったく違う景色になります。
だからこそ、
ピアノレッスンでは、指導の前に「安全のサイン」を丁寧に送ることを大切にしています。
声のトーン、視線の合わせ方、テンポの取り方、部屋の空気。
そして目の前でその子専用の楽譜を書く「マイピアノ楽譜」も、
「あなたのために、今ここで用意しています」という、
言葉以上の安心のメッセージになります。
これこそが私が考えている「全部良いよの哲学」なんです。
まるごと受け止める姿勢の科学的な土台で、子供たちは安心できて初めて、本来の力を発揮し、挑戦できるようになる。
これは、生徒さんだけでなく、私たち大人にも当てはまることではないでしょうか。
明日は、もう一つの柱「SEL教育(社会情動学習)」についてお話しします。
「うちの子、緊張しやすくて」という方にこそ知っていただきたい視点です。
只今「教室ライン@」登録受付中です。









